壱岐島唯一の日本酒蔵!
執念の水探しとワイングラスで輝く

重家酒造 横山蔵

大久保 武志

重家酒造 横山蔵

2026.6.12

壱岐島唯一の日本酒蔵!
執念の水探しとワイングラスで輝く
Princess Michiko

長崎県の離島、壱岐島にある「重家酒造(おもやしゅぞう)」をリポートするのは、登録者数9万人「サケラボチャンネル」のカイさんと、飲めるタレント福島あかりさんです!

麦焼酎のメッカとして知られるこの島にあって、唯一「日本酒」を醸す蔵元です。1924(大正13)年創業の歴史を持ち、現在ではその洗練された味わいが東京で圧倒的な人気を誇り、世界へ輸出されています。重家酒造を率いる横山太三(たいぞう)社長の酒造りへの執念は、まさに規格外。「究極の酒を造るための第一歩は水」と語る横山社長が、島中を駆けずり回って探し当てた奇跡の地下水と、ワインにも勝るフルーティーで芸術的な日本酒の世界へとご案内します。

この島から世界に日本酒を発信している蔵元が、どのようにして日本酒を造っているのか、さっそく訪ねてみましょう。

 

奇跡の水を求めた執念の5年間

横山社長が大学2年の頃、蔵の経営は危機的状況にあり、父親からは「蔵を辞めよう」と言われていたそう。しかし、毎晩遅くまで手作業で焼酎のラベルを貼る母親の姿を見て「なんとか助けたい」と決意。一度は外の企業で修業を積み、兄と共に蔵を再興するべく立ち上がりました。「5年間かけて、この壱岐島の水を20カ所も調べ、一番いい水があるところを探しました。最後の最後に見つかったのがここなんです。日本酒って一番大事なのはやっぱり水なんですよ」と横山社長が熱く語ります。鉄やマンガンを含まない、日本酒造りに最高に適した水脈を発見したその翌日、横山社長はすぐに銀行へ直行し「ここを買うから金を貸してくれ!」と頼み込んだというドラマチックなエピソードに、カイさんも「横山さんがその水を見つけてくれなかったら、美味しい日本酒に出会えなかったということですね」と感動の声をあげます。

執念で探し当てた島内の最高品質の地下水が、感動の酒を育みます。

 

徹底した温度管理と極上の麹造り

「究極の酒を造る条件は、まず水です。次が米、設備、そして分析する能力。最後に僕ら蔵人の情熱なんです。今年よりも来年の酒をもっとうまくするにはどうしたらいいか、本気で話し合って、毎年ブラッシュアップしながら美味しい酒造りをやっています」横山社長の言葉通り、蔵の内部は本気度がうかがえる近代的な設備が整えられています。お米の蒸し工程では、最後はなんと105度の蒸気を使ってお米の表面の水分を一気に飛ばし、麹菌をお米の中に食い込ませる「最高の麹」を作り上げます。さらに発酵タンクが並ぶ部屋は「全室が冷蔵環境」に保たれ、酸素に触れさせずに徹底した温度管理が行われています。「ここまでこだわって最高の環境を持ってる蔵は少なく、本当にお酒にとっても裕福な環境ですね」とカイさんも驚くばかり。

蒸し上がった米を冷やし、水分を飛ばす。妥協のない緻密なデータ分析と職人の熱気が入り交じります。

フローラルに香るPrincess Michiko

お待ちかねの試飲で最初に登場したのは、『よこやま 純米大吟醸 Princess Michiko』。なんとこのお酒、上皇后美智子様がイギリスのエリザベス女王から贈られたバラ「Princess Michiko」の「花酵母」が使われています。ワイングラスに注ぐと、「うわっ、すごい良い香り!甘さもすごく好きです」と福島さんも大感激。口に含むと「新鮮な果物みたいな、こんな品のいい果実の甘さってなかなか出ないですね!」とカイさんも大絶賛。事実、このお酒は日本酒ファンが独自の舌で審査を行う『酒-1グランプリ』で見事優勝に輝いたという文句なしの逸品なのです。

「甘いのにすっきりしていて、香りもすごくフローラル!」とカイさんも福島さんも極上のバラの香りにうっとり。

ワイングラスで味わう!フルーティーな日本酒

重家酒造が手掛ける日本酒の大きなコンセプトはズバリ、「冷やしてワイングラスで飲む」こと。フルーティーでシャープさを持った重家酒造の日本酒は、和食はもちろん、洋食から中華まで幅広い料理を華やかに格上げしてくれます。「あ!バナナの香りがする」と福島さんが目を丸くしていただいた日本酒は『よこやま 純米吟醸 SILVER 7 無濾過生原酒』。「搾りたてを生のままマイナス5℃で瓶詰めしたお酒になります」と横山社長。「最後まで酸素に触れさせない、低温で持っていく、もうこんなにこだわっているとこないです。ワインに近いようなボディバランスですね」とカイさんもつい一口が進んで止まりません。

鮮度抜群!リピート率ナンバーワンの搾りたて生酒はマスカットや黒ブドウのようなシャープな味わい。

 

酒造りは人生そのもの

現在は、同級生の農家仲間と一緒に「吟のさと」の米作りをスタート。来期からは壱岐牛に酒粕を食べさせ、その堆肥でまた米を作るという究極の資源循環モデルにも挑戦するそう。「酒造りとは人生そのもの。良い時もあれば悪い時もある。一歩上がって二歩下がることもあるけれど、試行錯誤しながら前へ進んでいきたいですね」。最高の水に対する執念と、科学的アプローチ、そして社長の熱い魂が三位一体となって生み出される重家酒造の日本酒。その輝きは、これからも世界の美食家たちを魅了し続けることでしょう。

 

 

▶︎ 本編動画を見る(巡ろう、長崎の至福の一杯。酒マニア第36話)

重家酒造 横山蔵

重家酒造 横山蔵

長崎県壱岐市石田町池田西触545-1 TEL:0920-40-0061

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