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島原地区

豊富な地下水が随所から湧き出し、温泉街の中心に湯煙が上がる。地球のエネルギーと歴史を五感で楽しむ、島原半島。

島原地区

豊富な地下水が随所から湧き出し、温泉街の中心に湯煙が上がる。地球のエネルギーと歴史を五感で楽しむ、島原半島。

地域を知る

2023.10.11

海と山に囲まれ豊かな自然が広がる。火山の恵みにより土壌が肥沃であることから農業が盛んな地域。島原半島の形が人の胃袋に似ている事から「1億人の胃袋」とも呼ばれる。

島原市
長崎県南東部、島原半島の中心都市である島原市。島原城や武家屋敷の並ぶ城下町の風情、水路の巡る街並みは古くから「水の都」と呼ばれてきた、湧水の豊富な島原市ならでは。
島原市 島原市 島原市
雲仙市
雲仙普賢岳を取り巻く雲仙市は、西に橘湾、北は有明海に面する「自然と温泉と食の街」。各地に温泉が湧いており、山の雲仙温泉、海の小浜温泉で異なる泉質を楽しめる。日本最初の国立公園として指定された雲仙天草国立公園を有している。そして、火山の肥沃な大地は様々な雲仙ブランドの野菜を生み出す。
雲仙市 雲仙市 雲仙市
南島原市
「島原の乱」の舞台となったキリシタンの歴史が残る、南島原市。今も遺跡や遺物が数多く見つかっており、貴重な歴史を物語っている。土地に育まれた美味しい食べ物も多いこの地域は、今も手付かずの大自然に恵まれ、美しい海には野生のイルカが泳ぐ。
南島原市 南島原市 南島原市

アクセス

長崎空港から、バスで110分で島原へ。博多駅から新幹線を使い鉄道を乗り継ぐと、約2時間。福岡方面から高速乗合バスも出ており、こちらは約3時間半の道のり。各港からフェリーを利用すれば、旅情たっぷり。温暖で寒暖差の小さい海洋性気候。

風土

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島原城(島原市)
島原城(島原市)
白亜の五層天守閣と高く頑丈な石垣が印象的な「島原城」。雲仙岳の麓に位置し有明海を臨む壮麗なこの城は、松倉豊後守重政が7年もの歳月をかけて築き、2024年に築城400年を迎える。館内はキリシタン資料や郷土資料の展示される資料館となっている。
 鯉の泳ぐまち(島原市)
鯉の泳ぐまち(島原市)
雲仙岳の伏流水が各所で湧出し、水の都と呼ばれてきた島原。別名「鯉の泳ぐまち」を冠する新町一帯は特に湧き水が豊富で、全長が100メートルの水路も。まちの水路には色とりどりの鯉が泳ぎ、子どもたちの豊かな心を育てるためにと放流したのが始まりで、島原を代表する名所となっている。
湧水庭園(島原市)
湧水庭園(島原市)
四方の眺望に優れていることが由来の、国の登録有形文化財「四明荘」。錦鯉が泳ぐ庭園の池へは一日に約3000トンもの清水が流れ込んでいる。屋敷はニ方が池へ張り出しており、一段高くなった屋内から臨むと座敷と庭園が一体となり独特の美しい景観が広がる。
原城跡(南島原市)
原城跡(南島原市)
世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏関連資産」の構成資産の1つ。キリシタンが潜伏し、独自に信仰を続ける方法を余儀なくされたきっかけとなる島原・天草一揆の舞台となった場所。城跡からの海は天草を望むことが出来、朝日や夕暮れが綺麗なスポット。
小浜温泉街(雲仙市)
小浜温泉街(雲仙市)
有明海から昇る日の出を堪能できる、眺望の美しい小浜温泉古くより湯治場として親しまれてきた。塩化物泉で、源泉温度は105度と高温で湯量が豊富。肌に優しい泉質で切り傷や火傷、慢性皮膚病に効果があると言われており、神経痛や筋肉痛、冷え性にも効果がある。

島原地区

美食を知る

WISDOM OF FOODS

長崎いちご

大粒で食べ応え抜群、果汁をたっぷり含む甘い長崎いちご。

▶︎【日本で初めて持ち込まれたのは長崎】

▶︎【西の大地】

▶︎【長崎のいちごの特徴】

▶︎【島原で味わういちご】

日本で初めて持ち込まれたのは長崎

いちごは、江戸時代末期1830年~1843年頃オランダ人によって持ち込まれ「オランダいちご」と呼ばれていた。

西の大地

いちごの生産量は、全国第5位(農林水産省令和3年産野菜生産出荷統計)。日本の最西端の位置し、温暖で日あたりが良く寒暖差が少ない。多雨の海洋性気候の為、いちご栽培に最適。安全安心で美味しいいちごを目指して栽培している。

長崎のいちごの特徴

長崎で栽培される長崎いちごの品種の中で、香り高く、甘みと程よい酸味のバランスが絶妙な優良品種「ゆめのか」ジューシーな果肉で、糖度が高く大粒で食べ応え抜群。ショートケーキを彩るのにぴったりな品種。また、島原地区では「恋みのり」の生産が盛んで県内のいちご生産を支えている。大粒でふっくら丸みを帯びた形をしており、酸味が少なく甘みを存分に味わえるのが特徴。

島原で味わういちご

島原では新鮮ないちごを使ったスイーツを考案しているお店が沢山点在する。いちごを贅沢に使ったかき氷やパフェ、ケーキにも。是非、現地で味わって欲しい。

島原手延そうめん

日本五大そうめんのひとつ。

肥沃な土地に育った良質な小麦粉と、雲仙岳からの豊かな湧き水でつくられる島原の手延そうめんは、糸のような細さまで引き延ばされた麺に、つるりと舌鼓を打つ。

▶︎【島原手延そうめんのルーツ】

▶︎ここ島原の土地で、おいしくなる

▶︎【熟練の職人技によって】

▶︎【島原手延そうめんは、島原で食べたい】

島原手延そうめんのルーツ

南島原市で生産される島原手延そうめん。異教徒禁制や農民圧政により島原の乱が起こったことで、農村は廃墟となり幕府は移民政策をとる。移民たちによる復興の中で、そうめんづくりが広まったとされ、古来中国から長崎に伝わったのが起源とも諸説がある。

ここ島原の土地で、おいしくなる

雲仙火山による豊かな土壌に育まれた、良質な小麦。山麓からの清冽な湧き水はミネラルを豊富に含み、生地の仕込みに欠かせない。そして、そうめんづくりに適した温暖で乾燥した内海性の気候。島原手延そうめんの、おいしさのひみつ。

熟練の職人技によって

小麦、塩、綿実油、水を原料に製造される手延べそうめん。粉の性質を見極めながら丁寧に仕上げられていく、その工程には30時間を要する。約10cmの生地のもとから始まり、約3040cmに延ばされる。作業を繰り返し最終的に2mほどの糸のような細さにまで延ばされ、熟成される。

島原そうめんは、島原で食べたい

定番は、湧き水で流しそうめん!おにぎりとお味噌汁も付いたそうめんランチ、16種類のそうめんを食べ比べ出来たり、B級グルメグランプリに輝いた揚げそうめんなどなど、地元での食べ方は様々。ご当地グルメのそれぞれの美味しさを是非楽しんでみて。

 

島原具雑煮

縁起が良い島原の郷土料理。

具雑煮とは、だし汁に丸もち、鶏肉や魚、旬の野菜など10種類以上の食材を土鍋で煮込んだ雑煮で、島原地方の郷土料理。地元では、縁起が良いとして正月や祭礼の日など、晴れの日に食されている。

▶︎【島原の乱を支えた具雑煮】

▶︎【海と山の幸が贅沢に盛り込まれる】

▶︎【島原でしか味わない、黄金の出汁】

島原の乱を支えた具雑煮

寛永14(1637)の島原の乱では、天草四郎率いる約37,000人の信徒たちが籠城。蓄えてあった餅と、海と山の幸を合わせて煮て雑煮をつくり、栄養をとりながら3ヶ月間を戦い続けた。そんな始まりの具雑煮は、今ではお正月などお祝いの日に作られることも多く、家庭によって入れる具材は様々。

海と山の幸が贅沢に盛り込まれる

山芋、ゴボウ、レンコン、白菜、椎茸、かしわ、蒲鉾、焼アナゴ、卵焼き、春菊。つくり方に決まりはなく、旬の野菜や魚などをもちと一緒に大鍋に十種類以上入れて煮込む。鰹、いりこ、かしわ、あご、昆布など、使われる出汁も様々。たっぷりの具と出汁が調和し、旨みあふれる。

島原でしか味わない、黄金の出汁

島原の採れたての旬がたっぷり盛り込まれた、贅沢な具雑煮。自家製のもちに黄金の出汁、旨みが染み出しひと口含めば至福の時間。島原旅で外せない魅力のグルメ。

他のご当地料理

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かんざらし
かんざらし
江戸時代から続く郷土菓子。米粉を島原の湧き水で練り上げ白玉にし、蜜をかけて味わう。しっとりした白玉に絡むこの蜜こそが味の決め手で、島原の砂糖や蜂蜜を使いお店それぞれの味に仕上がる。さらりとした甘みで喉越しの良い蜜から、とろ〜り濃厚な甘さの蜜などなど。蜜と白玉がとろけ合う、スイーツタイム。
じゃがいも
じゃがいも
北海道、鹿児島県に次ぎ全国3番目の出荷量を誇る長崎県(令和3年産野菜生産出荷統計)。その生産量の約75%が島原半島で生産されている。温暖な気候のため成長が早く、春と秋の二期作を基本に様々な作型で取り組んでいる。県が開発した「ニシユタカ」や「アイマサリ」の他、最近では「ながさき黄金」など瑞々しく滑らかな食感のものや、ホクホクとして煮崩れしにくいものなどなど、様々な特徴の品種が揃っている。
伝統野菜(種どり野菜)
伝統野菜(種どり野菜)
火山灰土が広がり、温暖な気候の雲仙。この大地で守り継がれ栽培される「雲仙こぶ高菜」「雲仙赤紫大根」といった伝統野菜は、瑞々しく濃厚で自然な甘さ。土地で育った作物の種を採りその種で育てる、これを繰り返し続けることで種が土地に馴染み、生命力にあふれ農薬いらずの野菜が育まれる。まさに「種どり野菜」。長く受け継がれてきた種から育つ雲仙の伝統野菜は、大地のエネルギーに満ち満ちている。

島原地区

絶景を知る

WISDOM OF SCENERY

大三東駅(島原市)

大三東駅に降り立つと、一面に広がる有明海。屋根も柵もないホームから、刻々と印象の変わる遠浅の干潟が描く砂模様を眺める。大切な人への想いが綴られた「幸せの黄色いハンカチ」を風が揺らし、その景色に心奪われる。夜明けはまた格別。ベンチをほんのり照らしていた電灯が朝もやのグラデーションに溶けていく。

仁田峠(雲仙市)

ツツジの咲き誇る春、海のように緑広がる夏、紅葉のコントラストに染まる秋、霧氷の美しい冬。仁田峠から妙見山頂へ向かうゴンドラに揺られながら、四季折々の大自然を感じ、遠く有明海や天草諸島の眺望を満喫できる。

雲仙地獄めぐり(雲仙市)

硫黄の香りが立ち込め、ゴツゴツと岩に湯の花が付き、地の底から吹き出す蒸気と熱気が辺り一面を覆い尽くす、まさに「地獄」の景色。キリシタン殉教の舞台になったことから殉職碑も建てられており、大叫喚地獄やお糸地獄、清七地獄など30あまりの地獄を遊歩道で巡りながら、哀史や伝説に触れ大自然を感じることができる。