島と共に生き、未来を醸す。伝統と革新が生んだ、感動の壱岐焼酎

壱岐の蔵酒造

大久保 武志

壱岐の蔵酒造

2026.6.19

島と共に生き、未来を醸す。伝統と革新が生んだ、感動の壱岐焼酎

長崎県壱岐市にある「壱岐の蔵酒造」をリポートするのは、「グルメ旅YouTubeとももぐ」のトミーさんと、Instagram「どんとこい娘」の赤星★かなはさんです!

麦焼酎発祥の歴史が深い島、長崎県の壱岐島。この地で「島と共に生きる」という強い理念を掲げ、革新的な酒造りを続けているのが「壱岐の蔵酒造」です。島内にあった200〜300年の歴史を持つ6つの蔵元が合併して誕生し、2024年で記念すべき40年目を迎えました。伝統的な壱岐焼酎の製法を頑なに守りながらも、スペイン産のシェリー樽を用いた前衛的な長期熟成や、フードロス削減に向けたSDGsの取り組みなど、常に歩みを止めない情熱的な姿勢が多くのファンを魅了しています。蔵の中に香る芳ばしい麦の香りと共に、壱岐の未来を照らし続ける酒造りの現場に迫ります。

蔵に足を踏み入れると、芳ばしいお酒の香りに包まれます。石橋社長が笑顔で出迎えてくれました。

 

洗米から製麹(せいきく)、仕込みへ。人の手が銘酒を造る。

仕込みの現場を訪れると、巨大な洗濯機のようにぐるぐると回転しながらお米を洗う機械が鼓動していました。そして蒸されたお米は製麹する「三角棚」のスペースへ。「この広さに1トンの米麹を引きます。一晩製麹をして、次の日の朝に一次仕込みのタンクに落ちていくようになっています」と石橋社長。圧倒的な規模感と、徹底された温度管理が、良質な米麹を力強く育て上げていきます。

一面に広がるのは、丁寧に温度管理された米麹。この手仕事が壱岐焼酎の優しい甘みを生みます。

 

呼吸する大地のタンク

一次仕込みのタンクを覗き込むと、そこは驚くほど活気に満ちた世界が広がっていました。「ブクブクしてる!え、これ生きている証拠ですか?」と赤星さんが声をあげると、「酵母が呼吸をしているので、それは発酵して出た二酸化炭素ですね」と石橋社長。 仕込んだお米が表面に浮き上がってくると雑菌が繁殖しやすくなるため、長く重たい攪拌棒を使って、職人たちが手作業で混ぜながらお米を下へと沈めていきます。さっそくトミーさんと赤星さんがチャレンジ。「え、重たい!結構しんどいね!」とトミーさんもその重労働に驚きを隠せません。 一次・二次仕込みを合わせて約3週間。発酵のピークを迎えたもろみを蒸留器へ移動させ、アルコールの気体を急激に冷やすことで、透明で美しい焼酎の原液が誕生します。

酵母が大地の呼吸のようにブクブクと音を立てます。生命のエネルギーを感じる瞬間です。

樽がもたらす琥珀色の魔法

「壱岐の蔵酒造」を語る上で欠かせないのが、広大な貯蔵能力と革新的な「樽熟成」の技術です。「同じ焼酎でも甕(かめ)、タンク、樽で味や香りが全く変わってきます」と石橋社長。蔵の奥に進むと、100トン、200トンクラスの巨大なステンレスタンクが立ち並ぶ隣に、まるで海外のウイスキー蒸溜所を彷彿とさせる光景が現れます。 「うちはシェリー酒の空き樽をスペインの方から輸入していますので、シェリーの甘みなども付いてきます」と石橋社長。世界的イラストレーター・長岡秀星氏がラベルを手掛けた代表銘柄『壱岐っ娘』の原酒を、この樽で3〜5年もの間じっくりと寝かせたのが『IKIKKO DELUX 25度』です。「これ焼酎ですか!?衝撃的な味です。もう焼酎の革命ですよ」と試飲したトミーさんも大興奮。ウッディで高貴な香りを纏い、美しい琥珀色に輝く究極の一杯は、焼酎の持つ可能性を劇的に広げました。

遠くスペインから取り寄せたシェリー樽。静かな蔵の中で、琥珀色の魔法がかけられていきます。

洋食にも合う焼酎の魅力

「焼酎は和食に合うというイメージでしたが、これならペペロンチーノなどオリーブオイルやニンニクを使った料理でも、すっきりと味わうことができそうですね」と、トミーさんが創業当時からの代表銘柄である『壱岐っ娘』を飲んで、洋食にも合うことを実感。続いて、シェリー樽で熟成させた琥珀色の『IKIKKO DELUX 25度』はソーダ割りで。「弾けるような香りですごくおいしい!」と赤星さん。まるで洋酒のような芳しさを放つため、生ハムとフルーツの盛り合わせや、ナッツ、チーズなどと合わせていただきたいお酒です。42度の原酒『二千年の夢』を飲んだトミーさんは「おお!!味が段階で変わりますね。最初はガッと来るけど思ったよりすごく飲みやすくてきつくない。42度とは思えないくらいです!」と驚きを隠せません。

「焼酎の概念が変わる!」と感嘆するトミーさんと赤星さん。壱岐の蔵酒造の銘酒がカウンターにズラリと並びます。

 

島と共に生きる未来

「わが社のクラフトスピリッツは“島と共に生きる”と決めています。壱岐の蔵酒造だけが発展するのではなく、地域貢献をしながら50年、100年後も壱岐島でおいしいお酒を造り続けられるように、地域と共に発展していきたいですね」と石橋社長。 蔵元では新たに「IKINO CRAFT」というブランドを立ち上げ、規格外で廃棄される壱岐の農作物を原料としたリキュールやスピリッツの開発にも着手。農家を支援し、環境を守り、地域と一体となって発展していくこと。壱岐の蔵酒造が醸すお酒を一口飲めば、壱岐焼酎の明るい未来を感じることができるはずです。

 

 

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壱岐の蔵酒造

壱岐の蔵酒造

長崎県壱岐市芦辺町湯岳本村触520 TEL:0920-45-2111

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