江戸時代の息吹を感じる「史跡酒蔵」。300年の歴史とともに受け継がれる王者の銘酒

潜龍酒造株式会社

大久保 武志

潜龍酒造株式会社

2026.6.3

江戸時代の息吹を感じる「史跡酒蔵」。300年の歴史とともに受け継がれる王者の銘酒

長崎県佐世保市にある「潜龍(せんりゅう)酒造」をリポートするのは、登録者数9万人!「サケラボちゃんねる」のカイさんと、飲めるタレント福島あかりさんです!

「白壁もあって趣がありますね!なかなかないですよ、このレベルは」 カイさんと福島さんが思わず感嘆の声を上げたのは、長崎県佐世保市江迎町に佇む「潜龍酒造」。ここは、江戸時代の初め、元禄元(1688)年の創業から300年以上もの長い歴史を刻み続けている老舗の酒蔵です。平戸藩のお殿様が宿泊した「本陣」や、江戸時代に建てられた「貯蔵庫」そして「元蔵」の3つが長崎県指定有形文化財に指定。自らを「史跡酒蔵」と称するほど圧倒的な歴史的価値を誇っています。ただの文化財ではなく、今もなお現役で酒造りが行われている奇跡の空間。代々受け継がれてきた伝統的な製法と、現代の食卓に彩りを添える銘蔵の魅力に迫ります。

江戸時代の宿場町の風情をそのまま残す美しい白壁。入り口には立派な「杉玉(酒林)」が飾られています。

 

平戸のお殿様が愛した史跡の蔵

「今ちょうど屋根を張り替えて綺麗になっているんです」と気さくに案内してくれるのは代表取締役の山下庄左衛門(しょうざえもん)さん。一歩足を踏み入れると、そこはまるで江戸時代にタイムスリップしたかのような別世界です。敷地内には、平戸藩のお殿様が領地を見廻る際に泊まったという本陣(専用の宿泊所)がそのまま残されていました。「もうこの時点で歴史がすごいですよね」とカイさんも驚き。さらに 酒蔵へと進むと1688年に建てられた元蔵が。「この蔵の特徴は、柱1本で支えられている点です。ちょうど傘を差しているように上が広がっています。柱がたくさんあると樽を転がしたりする作業で邪魔になりますし、また桃山時代はすごく地震が多かったため、土台から軒先まで継ぎ目なく1本の材で通す「通し柱」で作ったんですね。うちの大黒柱です」と、山下社長が特徴を話してくださいました。

江戸時代に建てられた元蔵。天井に向かって傘のように広がる見事な一本柱が建物全体を支えています。

 

柿渋が守るのは酒屋の道具たち

柱が300年以上も保たれている理由。「それはね、昔は消毒液というものがなかったので、柿渋を柱に塗っていたんです。それが防腐剤となり300年以上保っているのです」と山下社長が熱く語ります。「酒屋の道具や酒袋にもみんな柿渋を使ったんですよ。そうすると除菌にもなるし、強度も高まります」。先人たちの数々の生きた知恵に、ただただ圧倒されます。

元蔵の2階には昔使われていた酒造りの道具が大切に保存されていました。

潜む王者の目覚め

「平戸は島でしたので、昔は海を渡って年貢米を納めるのはリスクがあったんです。それよりも年貢米を使ってお酒を造らせ、それを納めたり販売したりして“お金”を納めていました」と山下社長。また目の前を流れる川を使ってお酒を運んでいたそう。「さらに、いい水が湧き出ているのも酒造りに適した場所ですよね」と地の利の素晴らしさを聞いていると、福島さんが「歴史を聞いていると飲みたくなりますね」と一言。看板銘柄でもある『純米吟醸 本陣』をさっそく味わいました。潜龍とは近隣にある「潜竜ヶ滝」から名付けられたのだそう。「龍とは、中国では王様という意味なんです」と山下社長。若き王様が、次の自分の出番が来るまで牙を磨いて訓練して狙っているという意味で、時代を超えて進化し続けるこの酒蔵にピッタリの名前です。 そんな潜龍ブランドである『純米吟醸 本陣』は、フランスの日本酒コンテスト「Kura Master」で見事プラチナ賞を受賞。スッキリとしたキレのある酸味とフルーティーな甘みが共存しており、「お米の味がちゃんとします。アジフライに合いそう!」と福島さんも感激です。

フランスのコンテストでプラチナ賞を受賞した一杯。「香りがフルーティーで美味しい!」と福島さんも絶賛。

地元産のレモンが引き立つ梅酒

潜龍酒造の挑戦は日本酒だけにとどまりません。日本酒ベースの「梅酒」に長崎県産の「幻のレモン」を独自にブレンドした『酒蔵の梅酒』も大人気。レモンの爽やかな酸味と程よいほろ苦さが梅の甘みと見事にマッチし、従来の梅酒の概念を覆すスッキリとした飲み口を実現しています。 「香りの中にしっかりレモンがありますね」とカイさん。「そして後味はちゃんと梅!」と福島さん。「この酸味を入れることによって、例えばフライドチキンとかそういうのも合いやすいんですよね」と山下社長も推します。

1人の方の手によって大切に育てられる「幻のレモン」をブレンドした自慢の梅酒です。

 

酒造りには終わりがない

「地元(江迎町)産のお米を使い、裏山から湧き出てる軟水「酒造用湧水」を用い、地元の人々の手によって造られる酒として『大吟醸 ふるさと讃歌』が誕生しました。地元の恵みを大切にしながら、この古い蔵とともに今後も酒造りを続けていかなければと思っております。これには終わりがないんです。ずっと多分、永遠と酒造りは謎のまま終わるのかもしれませんね」。そんな哲学的な言葉を残す山下社長。 300年の重みと、そこに関わる人々の温かい手仕事が、本陣の味わいをより一層深くしてくれます。

 

 

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長崎県佐世保市江迎町長坂209番地 TEL:0956-65-2209

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