祈りの島の風景と精神をボタニカルに宿す。世界へ羽ばたく至福のクラフトジン
五島つばき蒸溜所
2026.7.3
祈りの島の風景と精神をボタニカルに宿す。世界へ羽ばたく至福のクラフトジン
長崎県・五島列島の福江島にある「五島つばき蒸溜所」をリポートするのは、旅系YouTuber「ゆあちゅーぶ」のゆあさんと、Instagram「関西グルメのYumi」のYumiさんです!
福江島の北部に位置する、静かな半泊(はんとまり)の入り江に、まるでヨーロッパの修道院のような佇まいを見せる「五島つばき蒸溜所」があります。ここは潜伏キリシタンの歴史が色濃く残る祈りの島。ここで生まれる『GOTOGIN(ゴトジン)』は、キーボタニカルである五島の花「椿」をはじめ、17種類(※取材時点)ものボタニカルを独自の手法でブレンドした世界でも稀有なクラフトジンです。「グラスに注いだ瞬間、五島の風景が蘇るようなお酒を」という想いで造られるゴトジンは、どのような工程を経て生まれるのでしょうか。その神髄に迫ります。

エメラルドグリーンの美しい海沿いに「半泊教会」と「五島つばき蒸溜所」が建ち並んでいます。
修道院の面影を宿す
「なんでまたこんな所で始めたんですか、と皆さんから聞かれます」と話すのはマーケティング・ディレクターの 小元さん。福江島の中心部から北へ奥まった半泊地区という立地は、決してアクセスが良いとは言えません。「この素晴らしい風景があり、自然が残っていて、ジンを造るための材料もたくさんある。水もまたとてもいいんですね。自分たちが造りたいジンにぴったりの水です」と小元さんが微笑みます。 何より心を動かしたのは教会の存在と、キリシタンの歴史が育んだ島民の優しさや慈愛の精神だと言います。ヨーロッパで修道院がワインやビールを醸造するように、この蒸溜所は「教会の隣の修道院」をコンセプトに設計されました。

蒸留器界のポルシェとも呼ばれるドイツのアーノルド・ホルスタイン社製の蒸留器。職人がハンドメイドで作ってくれたものです。
キーボタニカルは五島の花「椿」
ジンというお酒は、ジュニパーベリーという松の仲間である「杜松(ねず)の実」を使うこと以外は、非常に自由度が高いと言われています。「クラフトジンではその土地の個性を出すために香りや味がついたハーブ・スパイスといった様々なボタニカルを使います。五島ならではのジンにしたいので、一番特徴的な材料として五島の花「椿」をキーボタニカルに選びました」と小元さん。 さらに注目すべきは、気の遠くなるような製法です。「通常、複数のボタニカルはまとめて一度に蒸留されることが多いのですが、ここでは17種類(※取材時点)ものボタニカルをひとつひとつ別々に蒸留し、それぞれの香りと個性を極限まで引き出した原酒を精密に調合しています」と小元さん。最高のジンを追い求める執念が、この妥協なき製法に表れています。

「五島といえば、やっぱり椿ですよね」と小元さん。『GOTOGIN』には椿の香りが含まれています。
47度でも柔らかい口当たり
アルコール度数47度という『GOTOGIN』を早速味わうことに!「うわ~、47度あるように思えない美味しさ! 時間と共に香りも変化しているようで、やっぱり17種類(※取材時点)ブレンドされているので、一言では表せないですね」とゆあさん。「そうなんですよ。すごく複雑な香りと味わいなんですよね。最初にジュニパーベリーのウッディーな香りが来て、それから柚子の爽やかなフローラルな感じがあって、その後ラズベリーの甘い香りが出てきて。本当に時間と共に変化するんですよね」と小元さんも嬉しそう。

アルコール度数47度とは思えないまろやかさに、ゆあさんもYumiさんも驚きの表情を見せます。
ボトルの色は半泊の海の色
おすすめの飲み方を小元さんに教えていただきました。「氷だけを入れてオンザロックでゆっくり飲みながら、途中でソーダを足します。そうすると両方楽しめ、また香りと味わいが変わっておすすめです」。小元さんは『GOTOGIN』が魚によく合うと話すと、ゆあさんは「果物!マスカットとか合いそうですね」と提案。「メロンにGOTOGINかけて食べましたが最高でした」と小元さんも笑顔に。素材の味を邪魔せず、芳醇な香りのみを添える魔法のようなペアリングをぜひ試してみてください。また、美しいデザインのボトルは「日が差した時に半泊の海に広がる緑色にしてもらいました。この瓶のための色です」と小元さん。職人が3ヶ月以上にわたり金型を削って制作しています。

日本ガラスびんアワードで最優秀賞に輝いた意匠。美しい五島の海を閉じ込めたような至福の一本です。
人を幸せにする祈り
造り手にとって、お酒とはどのような存在なのでしょうか。その問いに対し、「お酒は、人を幸せにしてくれるもの。楽しい時はもっと楽しく、辛い時は慰めになり、人に寄り添ってくれる大事なものです」と小元さんは優しく語ります。五島でお酒造りを始める際のプロジェクト名は「God Bless Youプロジェクト」だったそう。「自分たちが造るお酒で人を幸せにしたいということから始めたので、やっぱりお酒ってそういうもんだなと思いました」。純粋な祈りが込められた『GOTOGIN』は、目を閉じて一口飲めば、五島を吹き抜ける海風と、温かな人々の笑顔が浮かんでくる傑作です。
※令和8年6月時点:ボタニカルは18種類をブレンド
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