日本最西端の酒蔵が挑む、話題のブランド「福海(ふくうみ)」への熱き情熱

福田酒造

大久保 武志

福田酒造

2026.5.19

日本最西端の酒蔵が挑む、話題のブランド「福海(ふくうみ)」への熱き情熱

平戸市にある福田酒造をリポートするのは、「サケラボちゃんねる」のカイさんと、「福岡おしゃれグルメ」のしほさんです!

長崎県平戸市。潮風が心地よく吹き抜けるこの美しい海沿いに、日本最西端の酒蔵として知られる「福田酒造」があります。創業は元禄元(1688)年頃にまで遡り、約330年間にわたってこの地で酒造りの歴史を刻み続けてきました。15代目社長福田竜也さんは「酒造りは心で造り、風が育てる」というご先祖様の言葉を胸に、平戸の豊かな自然と対話しながら独自のブランドを生み出しています。

蔵には4つの神棚が! そのうちの一つ「荒神様」は火の神様であり、蔵を護っています。

 

海と風の由来を表現することが使命

「昔は当然ボイラーはなく、薪で火を起こしてお湯を沸かしてましたので、火事にならないようにと神棚に荒神様をお祀りしています」と福田社長。福田酒造には代々護られているものがたくさんあります。

「ご先祖様の言葉に “酒造りは心で造り、風が育てる”というものがあり、私が18年前に実家に帰ってきた時は、あまりよく分からなかったですね。しかし地域の歴史を調べていくうちに、この地域って海にまつわるような素晴らしいエピソードがたくさんあるということがわかり、海をキーワードにして酒造りをやっていこうって思ったんです。しかも300年前から海のそばで酒造りをしているんだったら、潮風が自然の微生物を蔵の中に運んできているはずだと」。

「僕も今聞きながら絶対もう周りは海の菌だらけでしょうと思いました」とリポーターのカイさんも興奮気味。

「そうなんですよ。僕の中でも点と点が線に繋がり“風が育てる”ということがやっと腑に落ちるようになりました」と、福田社長は「海」をキーワードに、平戸の風土をそのまま詰め込んだような酒造りへと舵を切りました。

潮風を感じながら、福田社長は豊かな美しい海を表現する酒を生み出すことに、全力で挑戦されています。

 

平戸の海を映し出す

『福海』というブランド名は、単に「福田の福」と「海」を合わせたものではありません。「幕末の頃、農業や漁師も兼業していたご先祖様が、沈没しかけた船を助け、お酒を振る舞ったところ、お礼に「福海」という書を贈られたそうです。海を表現する酒だったら、この名前が一番いいんじゃないかと」と福田社長。「すごい説得力。海のそばにあるからこそのエピソードですし、このお酒を推したくなる理由が増えました」とカイさん。

人助けによってもらった立派な書。海にまつわるエピソードから『福海』が誕生しました。

全国新酒鑑評会の常識を覆す銘酒

福田酒造の真骨頂は、「海を表現する」というコンセプトを体現した銘柄『福海(ふくうみ)』にあります。実はこのお酒、全国新酒鑑評会に並々ならぬ覚悟で出品されました。

「『福海』っていうブランドは、もう今東京だと引っ張りだこなんですよ」とカイさん。早速しほさんが一口。「めっちゃ美味しい。飲みやすいし、柔らかいし、すごい。日本酒じゃないぐらい。日本酒をまだあまり詳しくない若い人たちでもチャレンジしていただきたいなっていうお酒だなと思いました」と大絶賛。

「『福鶴』が昭和とか平成の食中酒だとしたら、『福海』は令和の食中酒みたいな感じですね」とカイさんも納得。

「『福海』は、業界に一石を投じたいというチャレンジ精神によって生まれました。全国新酒鑑評会で金賞を獲るためには、一般的にアルコールを添加し、米を限界まで削り、華やかな香りの酵母を使うことがセオリーとされています。 しかしそれらを全てぶち壊して、地元の米と自分たちの技術だけで勝負して金賞を取ってやろうと」。福田社長の眼が輝きます。結果は、あと少しのところで金賞には届かなかったものの、見事「入賞」を果たしました。

金賞受賞の『長崎美人』、伝統の『福鶴』、そして革新の『福海』。三者三様の個性が光ります。

個性を生かす3つのお酒のペアリング

福田酒造の3種類のお酒は、個性が異なるため、合わせる食事も三者三様の世界が広がります。「『長崎美人』は、主役級の存在感。食事というよりは、クリームチーズに蜂蜜を垂らしたものや、イチジクのコンポートと合わせてもいいですね」とカイさん。「昭和や平成の王道食中酒として愛されてきたクラシックな『福鶴』は、お米の滋味深さが特徴。お正月のおせちやお雑煮、長崎カステラのような王道スイーツとめちゃくちゃ合いそうです」としほさん。 そして、海を表現した『福海』にはやっぱり平戸の海の幸!「白身魚のお刺身に、甘い九州のお醤油とわさびを少しつけてぜひ味わって欲しいですね」とリポーター。平戸の海を見ながら、ぜひこの組み合わせを味わって欲しいです。

地元の応援や仲間の愛に支えられここまで来たと涙を流す社長。その真っ直ぐな人柄がお酒の味に滲み出ています。

 

▶︎ 本編動画を見る(巡ろう、長崎の至福の一杯。酒マニア第11話)

福田酒造

福田酒造

長崎県平戸市志々伎町1475番地 TEL:0950-27-1111

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