水揚げ量日本一の対馬
「あなご」をきっかけに対馬を訪れてほしい
フレッシュ対馬 代表取締役
島居 吉秀
2024.1.29
対馬のあなごを関東や関西でも
対馬で生まれ育ち、あなごに携わって15年くらいになります。私たちフレッシュ対馬のブランド「黄金あなご」は、契約している漁師さんが、特にいいあなごの獲れる漁場の深海から獲っているものです。当初は、黄金あなごの卸しや加工販売をやってきましたが、2014年には「一番新鮮でいいあなごを対馬で食べてほしい」という思いで、あなご料理専門店「あなご亭」をオープンしました。対馬でも辺鄙な場所にあって営業日も限られているんですが、それでも島外からわざわざ来てくれたり、並んででも食べに来てくれる人がいます。卸しは九州よりもあなごを食べる文化がある、東京や大阪への出荷が多く、今は私が自分でトラックを運転して届けています。
ブランドの名に足るあなごの選定は一つ一つ丁寧に
朝、契約してる地元の漁師さんから仕入れしたものをうちで一匹一匹見て触って選定し、規格にあったものを「黄金あなご」と呼んでます。大きさや質、用途に分けて、何度も念入りに目で見て触って確認してます。今選定できるのが私しかいないので、けっこう大変です。太さや手で触った感じ、脂の乗り、キズを見て出荷用、店舗用、加工用に仕分けてます。あなごが動いて身が痩せないようにおとなしくなる温度に調節してるんですよ。加工品やうちの店で出してる黄金あなごは、うちの料理長が活〆・血抜き・神経抜き・開きなどといった工程を経て調理してます。店舗用のあなごは獲れたての一番いいものを使っているので、ぜひ島に来て味わってほしいです。
まずは食べて知ってほしい。対馬の島おこしのきっかけにも
年々あなごが獲れなくなってきていて、不漁の時もあります。そのため、出荷が少なくなってしまったり、コロナの影響で従業員が辞めたりなど厳しい状況もありますが、お客さんに満足してもらえる品質にこだわって、これからもいいあなごをみなさんに提供し続けたいと思っています。料理店は金・土・日しかやってませんが、加工品はお店が休みでも販売してます。オンラインショップもあるので、まずは食べてみてもらうと違いがわかってもらえるかと。対馬は観光地としてはまだまだですが、あなごをきっかけに対馬に来てもらって、ここで一番いいものを食べてほしいですね。
ライター:Miyako(#ナガサキタビブ)